学生のうちから起業する学生起業家の数は増加しており、自分もやってみたいと考えている人もいるのではないでしょうか。
成功している学生起業家はたくさんいるものの、何の知識もなしに始めるのは不安ですよね。
そこで、学生起業のメリット・デメリットとともに、事業のやり方や成功させるためのコツについて詳しくご紹介します。
また、学生が起業するにあたって、プライバシーの確保が大切です。
実家で暮らしている学生であれば、起業することで家族のプライバシーが損なわれることも考えられます。
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学生起業の成功事例7選!
起業するにあたって、成功例から学びを得ることは大切です。
ここでは学生時代に起業をし成功を得た7つの事例を紹介します。
- 株式会社BASE
- 株式会社タイミー
- dely株式会社
- 株式会社Progate
- 株式会社Coupe
- 株式会社Labit
世界で8億人以上が利用しているFacebookは、2001年、ハーバード大学在学中のマーク・ザッカーバーグ氏(当時20歳)によって立ち上げられました。
当時、Facebookはハーバード大学の学生が交流するためのサービスとしてつくられたそうです。
しかしその利便性が評判を呼び、他の大学の学生から利用を求める声が増えたとされています。
その後、瞬く間にFacebookの認知度は増え、現在ではメールアドレスを持っていれば、世界中の誰でも利用できるようになりました。
株式会社BASE
BASE株式会社は、大学在学中の鶴岡裕太氏(当時22歳)によって立ち上げられた企業です。
決済の簡略化を実現するプラットフォームとして有名なBASEですが、近年ではネットショップ作成サービスも展開中です。
そのためテレビやビジネスシーンでBASEの名を見かける機会が多くあります。
社名が示す通り、さまざまな業界の縁の下の力持ちとなっているBASEは、2014年には、Apple社が注目するデベロッパーとして選出されています。
株式会社タイミー
「タイミー」とは、単発バイトのマッチングサービスです。
隙間時間にアルバイトをしたい人と、すぐに人手が欲しい企業を結びつける事業を展開しています。
タイミーの創業者は小川 嶺(おがわ りょう)氏です。
小川氏が学生時代に立ち上げたアパレル関連の事業が、現在のタイミーの元となっています。
人々のニーズに着目したタイミーのサービスや成長スピードが評価され、2019年、創業者の小川氏は80か国でローカル紙を発行する「Forbes」が選ぶ「世界を変える30歳未満の30人」に選出されました。
dely株式会社
dely株式会社は、2014年に設立された会社です。
当時、創業者の堀江裕介氏は慶應義塾大学に在学(当時21歳)していました。
現在、dely株式会社のおもな運営活動はレシピ動画「クラシル」の配信です。
クラシルはサービス開始からわずか5か月で1億回の再生数を超えた経歴があります。
現在も利用者の数は右肩上がりの状態であり、クラシルはレシピサイトの中で頭1つ抜けて広く知られる存在です。
株式会社Progate
株式会社Progateは、創業者の加藤將倫(かとうまさのり)氏が東京大学在学中(当時21歳)に設立しました。
同社は、オンラインプログラム学習サービス「Progate」の開発・運営をしています。
加藤氏は収入を得るために同サービスで起業を始めたのではありません。
自身がプログラミングを学ぶ過程で苦労した経験を活かし、その結果生まれたサービスを世に広めるために、起業を選択しました。
加藤氏の目標は実現し、「Progate」の2023年現在のユーザー登録者数は約70万人、登録企業数は700社を超えています。
株式会社Coupe
株式会社Coupeは、2014年に竹村恵美氏が立教大学在学中(当時22歳)に設立した会社です。
同社は美容室とサロンモデルのマッチングサービスを展開しています。
サービスが誕生した経緯は、当時、美容室に勤める友人がサロンモデルのスカウトに難航していたことが発端でした。
サービス展開後、登録数は徐々に増加。現在の登録倍率は10倍にまで成長しています。
株式会社Labit
フリマアプリ「ブクマ!」を運営する株式会社Labitは、鶴田浩之氏が慶應義塾大学在学中(当時20歳)に創業した会社です。
鶴田氏は10代のころからWebサービスをつくり、わずか16歳で起業した実績を持ちます。
その後、現在にいたるまで4回の事業譲渡とM&Aを経験した人物です。
現在、鶴田氏は株式会社メルカリに入社し、メルカリグループの経営に携わることで自身の経験を活かしています。
学生が起業するメリット
学生が起業するのは、会社員が起業するのとは少し異なります。
学生が起業するメリットとしては、次の3つがあげられます。
- 失敗しても就職ができる
- 起業経験が就活で活かせる
- 学生・若者向けジャンルの起業に強い
失敗をしても就職ができる
学生が起業するメリットは、万が一失敗しても就職できることがあげられます。
学生なので「生活費を稼がなければならない」というプレッシャーもなく、純粋に事業のことだけを考えることができます。
失敗しても新卒として就活できるので、就職して新しいキャリアをスタートさせることができます。
起業経験が就活で活かせる
成功・失敗に関わらず、起業経験は就活で評価されます。
起業するためには様々な手続きを行わなければならず、それだけでも一般的な学生にはできない貴重な経験をしています。
起業したことがある人は事業に関する考え方や取り組み方も違うため、企業にとっては優良な人材となります。
失敗も貴重な経験としてプラスに捉えられ、就活で有利に働きます。
学生・若者向けジャンルの起業に強い
学生・若者向けのジャンルは、現役の学生は等身大の若者であるためニーズに合ったアイデアを考えることができます。
そのため、学生・若者に支持される商品やサービスを作り出しやすいというメリットがあります。
若者が欲しいと思う画期的な商品・サービスで事業を打ち出したり、新しい視点でのビジネス展開が行えるでしょう。
学生が起業するデメリット
学生起業にはメリットが多いですが、遊びではなく事業なのでデメリットも存在します。
学生が起業する代表的なデメリットは、次の4つがあげられます。
- 学業の両立が難しい
- 友人と過ごす時間が減る
- 学生の肩書きは信頼度が低い
- 資金不足
学業の両立が難しい
事業で成功するのは簡単なことではなく、多大な労力が必要となります。
事業に力を入れるほど、学業に割く時間が無くなってしまいます。
そのため、学業と事業をどのようにして両立させるかが大きな課題となります。
事業に打ち込むほどに、学業がおろそかになるというジレンマがあります。
学生起業家の中には、学校に通うのをやめてしまう人もいるぐらいです。
自分にとって最善の方法を見つけなければなりません。
友人と過ごす時間が減る
起業をすると、学生らしい生活とは程遠い生活になってしまいます。
常に事業のことを考えていなければならず、休日に友だちと遊んだり、夏休みや冬休みなどに旅行に行ったりすることもほとんどできません。
学生時代の思い出は友だちと過ごした時間ではなく、事業一色になってしまうでしょう。
ただし、仲間と一緒に起業した場合はより結びつきが強くなります。
学生の肩書きは信頼度が低い
起業をするにおいて、学生という肩書がデメリットになることがあります。
未成年の場合は特に大変です。
学生という肩書は社会的信頼度が低いため、事業の内容によっては親や法定代理人から許可を得ないと営業が行えない場合があるほか、基本的に融資は受けられません。
資金不足
学生は自己資金が少ないため、起業をするための資金が不足するというデメリットがあります。
また、学生は民間の金融機関から融資を受けるのは難しいため、クラウドファンディングやインキュベーションセンター、アントレプレナーシップセンターなどの支援を受けたり、学生を対象とするビジネスコンテストに応募したりして、資金調達しなければなりません。
学生が資金を調達する方法とは?
学生が起業するにあたって、起業資金が必要です。
しかし学生は会社に勤める社会人と違い、多額の費用を用意するのは困難です。
学生が起業資金を調達する現実的な方法として、以下が挙げられます。
- アルバイトでお金を貯める
- 少額で起業を始める
アルバイトでお金を貯める
学生がもっとも堅実に資金を貯める方法が、アルバイトです。
アルバイトで貯められる金額は、学業と両立すると月数万〜十数万円が限界です。
充分な起業資金を貯めるまで時間がかかりますが、掛け持ちのバイトで効率よく稼ぐことや、放置状態でもお金が増えるブログや投資を併用することで、より早く起業資金を獲得できます。
また、起業予定の業界でアルバイトをすれば、起業資金を貯めながら生きた知識を得られます。
少額で起業を始める
起業資金が少ない場合は、スモールスタートできる業種で起業するのもひとつの手です。
IT系や代行業などは、初期費用をほとんどかけずに起業できます。
また、スモールスタートできる業種の多くが、在宅で運営が可能です。
通勤に時間がかからない在宅仕事は、学業と両立させながら事業展開をしたい学生起業家にとって良い選択です。
「家でできる副業」をまとめた以下の記事を参考にして、自身の起業にぴったりの業種を探してみてください。
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学生が起業をする際のやり方
学生が起業する際は、ただ情熱のままに行っても上手くいきません。
きちんと段階を踏んで進めていく必要があります。
- 起業の目的を考えよう
- 自分が得意&できることを整理しよう
- 事業展開をする業界の情報を集めよう
- モチベーションが維持できるか再確認しよう
- 小規模から始めてみよう
起業の目的を考えよう
起業の際には、どのような目的で起業するのかを明確にする必要があります。
学生起業家の中には起業することを目的にしているような人もいますが、誰に向けてどのようなサービスを提供したいのか目的をしっかりと持たなければ、途中で投げ出してしまうこともあるでしょう。
自分が得意&できることを整理しよう
自分が得意なこと・できることを整理することで、どのような事業が自分に向いているのか、どのように事業を進めていけば良いのかがわかります。
得意な事・できることを事業にすることで、モチベーションを保ちやすくなります。
事業展開をする業界の情報を集めよう
事業展開をする業界の情報を集めることで、他の企業とどのような差別化が図れるのかを明確にできます。
自分の事業でのアピールポイントを見出したり、競争力を高める施策を練ることができます。
モチベーションが維持できるか再確認しよう
目的が明確になり起業に向けて一歩踏み出す前に、一度立ち止まって本当にモチベーションが維持できるか再確認することが大事です。
起業したら目標達成ではなく、そこからが本当のスタートになります。
同じ情熱を持って長く続けられるのか、自分に問う必要があります。
小規模から始めてみよう
大規模な事業は成功した時のリターンは大きいですが、失敗した時のダメージも大きくなります。
学生起業では、リスクの少ない小規模な事業から始めるのが賢明です。
小規模であれば初期費用も少ないため、融資を受けた場合でも返済に追われることもありません。
小さい規模から少しずつ大きくし、ゆるぎない経営力のある事業へと育てるのが理想です。
学生の起業が失敗する原因とは?
学生は社会人の起業と違い、経験や資金が不足している傾向にあります。
そのため、学生起業が失敗に終わる可能性は低くありません。
学生が起業に失敗するおもな原因を把握し、対策を考えた上で、事業をスタートさせましょう。
- 事業計画書の内容が薄い
- 仲間とのトラブル
- 最初から多額の借入をしてしまう
事業計画書の内容が薄い
明確な目標やモチベーションがあったとしても、そこにたどり着く方法や状況を維持する術がなくては、事業は失敗に終わります。
事業計画を立てる際は、将来のビジョンや壁にぶつかったときの対策まで見据えることが大切です。
また、事業計画書にざっくりしたお金の動きしか記載されておらず、運営の半ばで資金不足に陥るケースも珍しくありません。
資金計画も含めて、運営の構想はこまかく定めておきましょ
仲間とのトラブル
学生起業の失敗談に多いのが、組織内のトラブルです。
学生で起業する場合、友人と共同経営だったりスタッフに顔見知りが含まれていたりすることがあります。
若く熱意を持った人が集まれば、衝突も起きやすくなります。
組織の人間関係でトラブルが起きた際の解決策をあらかじめ定めたり、社員の不満をなくすよう務めたりと、起業家にはマネジメント能力が必要です。
最初から多額の借入をしてしまう
学生が起業するには資金が必要です。
起業を焦った結果、多額の借入をし、事業展開の目的が「借金の返済」となるケースがあります。
目的が目の前の借金返済だけになる事業は先が見えず、運営の方向性を見失いがちです。
また、事業に失敗した際、多額の借金が今後の日々を苦しめる原因となります。
学生が起業する場合は、アルバイトで貯めたお金で起業できるほどの小規模で、事業を始めてみてください。
学生が起業する際によくある質問とは?
学生の起業は不安も大きいでしょう。
さまざまな疑問を抱き、起業への一歩を踏み出せずにいるのではないでしょうか。
ここでは、学生が起業する際に持ちやすい以下の疑問と、回答について紹介します。
- 起業するには何学部がいいの?
- 大学生の起業率はどのくらい?
- 学生起業は何から始めるべき?
起業するには何学部がいいの?
起業する場合は、経営に関する知識を学べる商学部や経営学部、経済学部などがおすすめです。
また、専門性を活かした分野で起業する場合は、工学部や情報学部など特定の分野に絞った学部を選ぶのが良いでしょう。
大学生の起業率はどのくらい?
世界規模では大学生の起業率は8.8%ですが、日本の大学生の起業率は1.3%となります。
また、起業はしていないものの、将来的に起業したいと考えている日本の学生は12.8%おり、潜在的な学生起業家は全体の1割以上になります。
学生起業は何から始めるべき?
学生起業においてまず始めるべきものは、ベンチャー企業のインターンをしたり、起業サークルに入ったり、起業に関連のある文献を読んだり、成功事例をリサーチしたりすることなどがあげられます。
ただし、いきなりビジネスコンテストに参加するのは無謀です。
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学生が起業する場合、事業をしっかり続けられるように目的や目標を持って行うことが大切です。
行き当たりばったりで起業してしまうと、事業が上手く立ちいかなくなったり、途中で情熱を失くしたりしてしまうこともあります。
しかし、慎重になりすぎるとなかなか起業をする勇気もわいてこないため、勢いに任せることも必要です。
資金調達が難しい学生起業においては、バーチャルオフィスを活用するのがおすすめです。
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