会社勤めは会社の看板を背負って仕事ができますし、一定の給料をもらえますので仕事も生活も安定します。
しかしながら、安定よりも起業して自分の好きなように働きたい、収入を増やしたいと希望する人もいるでしょう。
今回は起業を考えている人のために、起業をして成功する確率や起業に失敗する人の特徴、役立つサービスなどを解説していきます。
日本で起業して成功する確率はどれくらい?
自分の力で仕事をしたいと起業をしても成功するとは限らず、失敗して負債を抱えて廃業してしまうこともあります。
日本において起業をして成功する確率はどれくらいなのかを知るために、中小企業庁の「小規模企業白書」の内容を見てみましょう。
2017年の「小規模企業白書」の第2部「中小企業のライフサイクル」では、起業・創業の実情に触れられています。
そこには、起業後の起業生存率が掲載されており、
起業から1年後の生存率は95.3%、続いて2年後が91.5%、3年後が88.1%、4年後が84.8%、5年後が81.7%
となっています。
この数字を読み解くと、5年経過しても事業を存続できているのは約8割ですから、残り2割は廃業するということになります。
企業が存続することを成功とするならば、「小規模企業白書」では約8割が該当することになるでしょう。
一方で、ネットではベンチャー企業の約9割が10年以内に廃業するという説もあります。
残念ながらそちらの説の裏付けとなるデータはありませんが、新しいことに挑戦するベンチャー企業の場合はリスクの高さから資金調達が難しく、途中で運転資金が尽きてしまうこともあります。
そのため、一般的な事業で起業する場合と比べて廃業しやすいと考えられます。
約9割が10年以内に廃業するのが真実でなかったとしても、ベンチャー企業を立ち上げるときには成功する割合が低くなると考え、経営を安定させるための努力をした方が良いでしょう。
起業に失敗してしまう人の特徴
友人と起業する人
起業には多くの不安がつきものですから、友人と起業をすれば安心を得られるでしょう。
しかし、友人だとしても共通のビジョンを持っているとは限りませんので、経営方針を巡って対立することは十分考えられます。
また、友人関係を仕事に持ち込めば、対等だと思っている相手から命令をされるのは不快だ、などの不満が生まれることもあるでしょう。
その不満が限界を超えれば、やはり対立することは避けられません。
そういった問題を回避したいのであれば、事業のパートナーは友人以外から選ぶことをおすすめします。
起業が目的になってる人
起業をすることは、やりたいことを実現するためのスタートでしかありません。
それを理解せず、「起業」という言葉だけに惹かれて目的としてしまうと、いざ起業をしてもその先で何をすれば良いのかわからなくなってしまうでしょう。
事業を存続させることには、起業と同様に多くの資金と労力が必要です。
目的を果たしたことで満足して事業を存続させるために動かなければ、廃業は避けられないでしょう。
資金計画が十分にできていない人
起業をする際には、安定した利益が出るようになるまでの運転資金を用意しておかなければいけません。
運転資金が貯まっていない、金融機関からの融資を受けられるかわからない状態で起業をすれば運転資金が不足し、廃業の危機を招くでしょう。
一般的に起業をしてから売り上げを得られるまでの期間は、3ヶ月くらいが目安です。
そのため、最低でも3ヶ月分の運転資金を用意してから起業をしましょう。
起業して成功する確率を高めるポイント
マーケティングスキルを高める
起業を成功させたいのであれば、提供する商品・サービスを売れるようにする努力が必要です。
そのために、マーケティングスキルを磨きましょう。
マーケティングスキルとは、
- マーケティング戦略を決定する際に用いるデータを収集・分析する力
- ニーズに合った商品・サービスを企画する企画力
- 売り込みたい商品・サービスの魅力を広く知らしめるコミュニケーション力やプレゼンテーション力
などが挙げられます。
マーケティングスキルは独学でも学べますが、専門の養成講座へ通った方がマーケティング分析手法や実践的な具体例を講師から教えてもらえます。
副業から始められる業種を選ぶ
最初から失敗するつもりで起業をする人はいませんが、リスクに備えておけば何かあったときに安心です。
それまで勤めていた会社を辞めてから起業してしまうと、事業が軌道に乗るまでの期間や失敗してから再就職するまでの間収入がありませんので、生活ができなくなります。
自分のやりたいことに挑戦してみたい気持ちは大切ですが、堅実に物事を進めていきたいならば本業を辞めずに副業から始められる業種を選びましょう。
副業でも続けていけば経験を積むことができますし、顧客からの信頼を得られます。
そうした生活を続けて、副業が軌道に乗ったと判断したら副業を本業にしましょう。
ランニングコストがかからないようにする
起業を成功させたいのであれば、ランニングコストがかからないようにすることが大事です。
ランニングコストを抑えることができれば利益を増やせますので、早期に経営が軌道に乗りやすくなります。
ランキングコストで、特に見直したいのが金額の大きいオフィスの賃料です。
オフィスの賃料を抑える方法のひとつにバーチャルオフィスがあります。
住所を借りるバーチャルオフィスの料金は月額数百円から数千円程度で、数万円から数十万円はかかる賃貸のオフィスと比べて大幅なコストダウンが可能です。
バーチャルオフィスでランニングコストを削減する!
バーチャルオフィスとは?
バーチャルオフィスとは、
事業に使える住所を貸し出すサービス
です。
実際のスペースは用意されていませんので、仕事を行う場所は別途用意する必要があります。
バーチャルオフィスを契約すれば、借りた住所をWebサイトやパンフレットに表記することができます。
また、法人登記の住所として利用することも法律上可能です。
バーチャルオフィスの業者によっては、住所の貸し出しだけでなく郵便物・宅配便の受け取り・転送、電話の応対・転送などのサービスも提供しています。
起業にバーチャルオフィスがおすすめな理由
起業でバーチャルオフィスの住所を借りれば、ランニングコストを削減できます。
起業するとき、オフィスの所在地がどこかというのは顧客や金融機関からの信頼を得るために重要なポイントとなります。
一等地にオフィスを構えていれば信頼度が高まりますが、借りるためには多額の賃料が必要です。
バーチャルオフィスなら、一等地の住所でも料金が安いため、起業したてでも気軽に借りられます。
また、Webサイトや法人登記の住所として自宅の住所を使わなくても済みますので、プライバシー保護につながることもおすすめな理由です。
バーチャルオフィスを選ぶ際の注意点
バーチャルオフィスを選ぶ時の注意点としては、業者が倒産してしまうリスクを考えておかなければいけません。
当然ですが、倒産すれば借りた住所は使えなくなります。
歴史のある業者であれば、経営が安定していると考えられるため、リスクが少なく安心です。
他には、審査が甘い業者だと詐欺などの犯罪に住所が使われる恐れがあります。
同じ住所を使っているということで、顧客や金融機関の信頼を失うこともありますので、厳正な審査をしている業者を選びましょう。
バーチャルオフィスは全国どこでも契約可能!
バーチャルオフィスを利用する上で、契約者の所在地は関係ありません。
全国どこからでも契約可能です。
例え実際は北海道に住んでいたとしても、九州のバーチャルオフィスで住所を借りられます。
そのため、地方で起業するときに信頼を高めるために、バーチャルオフィスで東京や大阪の住所を用意するという使い方もできます。
起業におすすめなバーチャルオフィス 3 選!
NAWABARI
NAWABARIは、EC業界関係者からの評価が高いバーチャルオフィスです。
初期費用・年会費は0円で、月額料金980円~利用できます。
なるべくイニシャルコスト・ランニングコストを抑えたい人にはおすすめです。
契約中はレンタルアドレスに加えて電話要件転送、郵便物受取・転送もまとめて提供されます。
さらに、BASEなどのプラットフォームにもサービスを提供しており、プラットフォーム経由で申し込むことができます。
起業のために、NAWABARIがサービスを提供しているプラットフォームを利用するつもりであれば、その点を確認しておくと良いでしょう。
ナレッジソサエティ
ナレッジソサエティは、基本料金4,950円で東京都千代田区にある銀行所有のビルを住所として使えるバーチャルオフィスです。
起業にあたってステータスの高い住所を使うことで、顧客や金融機関からの信頼を高めたいという人にはおすすめです。
法人口座開設保証制度により、もし借りた住所で法人口座が開設できなかったときには、返金されます。
しかしながら、今までに制度を利用して返金された事例はありません。
バーチャルオフィスの住所では法人口座を開設できないのではないかと不安を抱えている人は安心でしょう。
リージャス
イギリスに本部があり、世界各国に展開しているリージャス・グループのバーチャルオフィスです。
リージャスのバーチャルオフィスは、ステータスの高い一等地の住所を法人登記に使えます。
契約するプランによっては月5日間は個室オフィスの利用ができますし、必要ならば会議室の割引価格で借りられます。
基本的にはオフィスが不要でも、ときに作業場や打ち合わせの場が必要と言うならばおすすめです。
バーチャルオフィスのNAWABARIで住所を借りて起業を成功させよう
起業をして自分のやりたいことに挑戦したい人は、まず起業の現実を学ぶことが大切です。
いろいろな事例を調べて成功と失敗を分けるポイントを理解し、資金等の準備を入念にしてから起業をすることで失敗のリスクを抑えられます。
その準備でバーチャルオフィスを探しているならば、NAWABARIを契約してみましょう。
手頃な料金設定や最低利用期間が1ヶ月からという便利さは、起業には最適です。
よくある質問を集めました
世界各国の大学生・大学院生の起業意識を調べるGUESSS調査では、2021年に日本の学生で既に起業をしている者は回答者全体の1.5%という結果が出ています。
新型コロナウイルスの流行が影響しているとは言え、世界全体で10.8%と比較すれば少ない数字です。
学生企業が成功する確率を示すデータはありません。
中小企業庁の「小規模企業白書」における起業の生存率を当てはめるとすれば、8割は成功するということになります。
しかし、経験も人脈も未熟な学生であれば、社会人の起業よりも失敗する可能性が高いですので、成功の確率はそれよりも低い可能性があります。
中小企業庁の調査によると、2021年度のIT企業では開業率が約6%、廃業率は4%未満です。
廃業した中には歴史ある会社もあるでしょうが、体力のない起業したての会社が廃業に至っているのであれば、成功の確率はそれほど高くはないでしょう。