「法人登記の本店移転登記ってしないとどうなるの?」
「自分で本店移転登記する方法は?」
会社の本店移転は、登記を変更しなくてはならないため、少し手間がかかるため面倒です。
しかし、会社法により本店移転した翌日から2週間以内に届出をする義務があります。届出を行わなかった場合は、罰則が発生する可能性もあります。
本記事では、法人登記の本店移転を詳しく解説し、自分で申請する5つのステップも合わせて紹介します。
今後、会社のオフィス移転を考えている方や本店移転がすでに決まっている方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
- ネットショップの運営を考えている場合は、ネットショップ運営プランがおすすめ!
- 多くの企業が法人登記可能なビジネスプランを選択!
- 荷物のGPS&盗聴器チェックでインフルエンサーも安心!
上記は、バーチャルオフィス「NAWABARI」の特徴です。
NAWABARIでは、会社員の副業や起業家、インフルエンサーに向けて最適なプランを用意しています。
バーチャルオフィスが気になっている場合は、さまざまなサービスを月額約1,000〜2,000円で利用できるNAWABARIの詳細を確認しておきましょう。
バーチャルオフィスお探しの方必見!
本店移転登記とは?
本店移転登記とは、法人が事業の本店を移転する際に行う法的手続きです。
法人が本店を新たな場所に移転するとき、移転先の地域の法務局に対して本店移転登記を行います。本店移転登記によって、法人の登記簿上の本店の所在地が更新され、法律上の所在地が正確に記録されます。
また、本店移転登記の種類は、管轄内と管轄外の2種類があり、管轄は法務局のホームページから調べられます。
例えば、千代田区から渋谷区に移転する場合は管轄外の移転になるため、管轄外の手続きが必要です。
しかし、千代田区から中央区への移転は東京法務局内での移転となり、管轄内の手続きを行わなければなりません。
個人が引越しをしたときに、住民票の変更届を提出するのと同様に、会社も本店移転した際は、登記上の本店住所を変更する届出が必要になります。
オフィス移動後は必ず本店移転登記をしなければならないのか?
会社法では、会社登記簿の内容に変更があった場合、本店移転した翌日から2週間以内に本店移転登記を申請しなければならない決まりになっています。(会社法第915条)
そのため、オフィスの移転が決まった際には、速やかに本店移転登記の準備を進めるようにしましょう。
もし、2週間の期限を過ぎた場合は、会社の代表者個人に対して100万円以下の制裁が課される可能性もあります。移転計画を立てる段階から登記手続きを考慮し、円滑な本店移転登記をするようにしましょう。
【5ステップ】本店移転する流れを解説!
本章では、本店移転する流れを解説します。
本店移転する方法は、主に5つのステップに分かれます。実際に本店移転する流れが知りたい方はぜひ参考にしてください。
- 移転計画の立案
- 株主の承認
- 移転先の決定と契約
- 法務局に本店移転登記を提出
- 官公署への届出
1.移転計画の立案
まずは、本店移転の理由や目的、移転先の選定基準、移転にともなう予算やスケジュールを詳細に検討します。
本店移転計画の段階で、移転先の地域の法務局や官公署の法的要件も確認するようにしましょう。また、新しい事務所の位置や設備、周辺環境は重要な選定基準となるため、詳細に情報を調べる必要があります。
2.株主の承認
会社法に基づき本店移転には通常、株主の承認が必要です。
具体的には、特別決議を開催して「出席した株主の議決権の3分の2以上の賛成」で行う決議です。株主の承認が得られた場合は、移転の可決決議を議事録に記載します。
3.移転先の決定と契約
移転先の条件を確認して、契約を締結します。
賃貸契約の場合は、借地期間や家賃、更新条件を確認して交渉を行いましょう。
また、契約条件の他にも、建物の現状を確認するようにしましょう。予算に余裕がある場合は、改修工事を行うことも可能ですが、さらに別の物件を探すのも1つの手段です。
4.法務局に本店移転登記を提出
移転先の地域の法務局に対し、本店移転登記の申請を行います。
移転を証明する書類を準備して、登記申請書を作成します。本店移転先の住所によって、管轄が変わる場合は、管轄内での移転と必要書類も異なるため事前に確認するようにしましょう。
本店移転登記が完了すると、法人の登記簿上の本店所在地が更新されます。
5.官公署への届出
移転登記が完了した後、移転先の地域の税務署や労働局、社会保険事務所などの官公署に移転を届け出ます。
本店移転した際に、届出が必要な公的機関は以下の通りです。
- ・税務署
- ・労働基準監督署
- ・税務署
- ・ハローワーク
- ・市区町村役場
- ・年金事務所
届出が完了すると、法人が新しい所在地の行政や税制の適用を受けられるようになります。
本店移転に必要な書類
本章では、本店移転に必要な書類を解説します。
法務局の管轄内に移転する場合と、管轄外に移転する場合で必要な書類が異なります。必要書類が分からない方はぜひ参考にしてください。
- 法務局の管轄内への移転
- 法務局の管轄外への移転
法務局の管轄内への移転
法務局の管轄内への移転の場合は、以下の書類が必要になります。
- ・本店移転登記申請書
- ・株主総会議事録
- ・取締役会議事録
- ・株主のリスト
基本的には、本店移転登記の申請書に加えて、各議会の議事録が必要になります。株主総会の議事録を提出する際には、株主リストも必要であるため、事前に準備しておきましょう。
法務局の管轄外への移転
法務局の管轄外への移転の場合は、以下の書類が必要になります。
- ・本店移転登記申請書(旧所在地)
- ・本店移転登記申請書(新所在地)
- ・株主総会議事録
- ・取締役会議事録
- ・株主のリスト
- ・印鑑届書
法務局の管轄外へ移転する際は、旧所在地の申請書と新所在地の申請の2パターンが必要です。また、印鑑届書も追加で必要になるため、事前に準備しておきましょう。
本店移転に必要な費用
本章では、本店移転に必要な費用を解説します。
費用に関しても、法務局の管轄内外で異なります。具体的な費用が知りたい方は、確認しておきましょう。
それでは、見ていきましょう。
- 法務局の管轄内への移転
- 法務局の管轄外への移転
法務局の管轄内への移転
法務局の管轄内での移転の場合にかかる費用は、申請に必要な登録免許税の3万円です。
しかし、自分で行うと申請の手間がかかってしまうため、司法書士に依頼をする方法もあります。司法書士に依頼した場合の費用相場は、約4〜5万円程度といわれています。
いずれにしても安い金額ではないため、本店移転する際には資金の余力が十分にある状態で実施するようにしましょう。
法務局の管轄外への移転
法務局の管轄外での移転の場合にかかる費用は、旧所在地の管轄法務局に3万円と新所在地の管轄法務局へ3万円の合計6万円です。
それぞれの法務局での登録免許税が3万円ずつかかると考えておきましょう。法務局の管轄外への移転は、費用が多くかかる他に必要書類も増えるため、事前に新所在地の調査を入念に行うようにするべきです。
手間も増えてしまうため、本業に専念したい場合には、司法書士への依頼をおすすめします。
本店移転する際の手続き
本店移転後に行わなければならない手続きは、意外にも多くあるため手間がかかります。
本店移転する際の手続きは、主に以下の通りです。
- ・税務署への届出
本店移転前と本店移転後の税務署に、異動事項に関する届出と給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出を行う必要があります。
引用:国税庁ホームページ
- ・労働基準監督署への届出
本店移転後の労働基準監督署に、労働保険名称・所在地等変更届を提出する必要があります。
引用:厚生労働省ホームページ
- ・年金事務所への届出
本店移転後5日以内に、年金事務所に健康保険・厚生年金保険適用事業所名称/所在地変更(訂正)届の提出が必要です。
引用:日本年金機構ホームページ
- ・都道府県税事務所への届出
本店移転前と本店移転後の都道府県事務所に、法人の名称変更等の報告書と登記簿謄本のコピーの届出を行う必要があります。
移転先によって届出先が変わるため、所在地の税事務所を調べるようにしましょう。
- ・市区町村役場への届出
本店移転後に、法人の設立・設置・変更等に伴う届出(異動届)と登記簿謄本の提出が必要です。届出先は、所在地の市町村ホームページをご確認ください。
- ・ハローワークへの届出
本店移転後に、管轄のハローワークへ雇用保険事業主事業所各種変更届、登記簿謄本のコピー、労働保険名称・所在地等変更届の控えが必要です。
管轄のハローワークを厚生労働省ホームページから、調べるようにしましょう。
最低でも、本店移転した際には上記のような提出書類があります。各手続きには、実施する期間を定められているものもあるため、事前にチェックしておきましょう。
自分で本店移転する際の3つの注意点
最後に、自分で本店移転する際の注意点を解説します。
本店移転後、トラブルに巻き込まれたり、ビジネスへの影響を受けたりしないように事前に確認しておきましょう。
- 本店移転の手続きにかかる期間
- 新しい事務所の契約条件
- 業務継続の計画性
本店移転の手続きにかかる期間
準備期間として、移転計画の立案や移転先の選定や契約の交渉、必要な書類の準備に時間がかかります。また、移転登記の申請書類を法務局に提出すると、法務局は審査を行うため、数週間から1ヵ月程度かかります。
本店移転登記完了までは、地域や会社事情によって異なりますが、1〜3ヵ月程度かかると想定するようにしましょう。
新しい事務所の契約条件
新しい事務所の契約条件は、移転計画の成功に直結する重要な要素です。
特に注意して確認するべきポイントは、借地期間と更新の条件、家賃と支払いの条件です。契約期間の更新や、支払い方法を明確にしておくと、トラブル防止につながります。
また、契約する前に都市計画法や建築基準法の法的制約に適合しているかを事前に確認しましょう。
業務継続の計画性
業務継続の計画性は、移転後の事業の安定的な運営を保つために不可欠です。
特に、顧客や取引先への通知は忘れずに行いましょう。移転計画を顧客や取引先に事前に通知すると、新所在地での経営がスムーズに行えます。
また、ITシステムや通信インフラの移行計画を立て、移転後も業務がスムーズに継続できるようにしましょう。本店移転後の業務継続計画は、法人の安定的な運営と顧客満足度の維持に直結します。
事前の計画と準備が成功の鍵となるため、本店移転前から十分な準備期間を確保しましょう。
オフィスを移動後は必ず本店移転登記をしよう!
本記事では、法人登記の本店移転について詳しく解説しました。
会社のオフィス移動前には「管轄内・管轄外のどちらの移動なのか」「本店移転後も業務にスムーズに移行できるのか」「本店移転後にどのような手続きをしなければならないのか」を事前に確認するようにしましょう。
また、本店移転の手続きに手間をかけたくない人は、司法書士への依頼もおすすめです。自分で行うより費用はかかりますが、手続きの手間が省ける点や書類の提出・確認漏れを防げます。
本店移転後に、手続きを忘れていると罰則を課せられるケースもあるため、注意するようにしましょう。
NAWABARIのサービスでは、お得にバーチャルオフィスを借りられる、ネットショップ運営プランがあります。
ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
- ネットショップの運営を考えている場合は、ネットショップ運営プランがおすすめ!
- 多くの企業が法人登記可能なビジネスプランを選択!
- 荷物のGPS&盗聴器チェックでインフルエンサーも安心!
バーチャルオフィスが気になっている場合は、さまざまなサービスを月額約1,000~2,000円で利用できるNAWABARIの詳細を確認しておきましょう。
現在、初期費用が無料になるキャンペーンを実施中です。
バーチャルオフィスお探しの方必見!