近年需要が高まっている起業ですが、『登記』する住所をどうするかに悩む方は多いのではないでしょうか。
自宅住所を使用して『登記』してしまうと、自宅住所が公表されてしまいますので、出来る事なら、リスク回避の観点からも自宅住所は秘匿しておきたいものです。
自宅住所を公開しない方法として、バーチャルオフィスや私書箱の利用を考える方も急増しています。
今回はそんなバーチャルオフィスと私書箱の違いや、住所のみ借りる方法、メリットデメリットやおすすめ格安バーチャルオフィスをご紹介します。
バーチャルオフィスお探しの方必見!
バーチャルオフィスと私書箱の違いとは?
どちらも郵送物を受け取れるサービスを擁している、バーチャルオフィスと私書箱。
一体違いは何なのでしょうか?
結論から申し上げますと、以下のような違いがあります。
バーチャルオフィス | 住所や電話番号をレンタル出来、郵送物の保管もあるオフィスサービス |
私書箱 | 郵送物の保管を行ってくれるサービス |
私書箱のサービスにプラスして「住所もレンタルできる」のがバーチャルオフィスであると考えることが出来ますね。
郵便物の転送はできるか
郵送物を保管してくれるバーチャルオフィスと私書箱ですが、郵便物の転送は行ってくれるのでしょうか?
結論から申し上げますと、以下のようになっています。
バーチャルオフィス | 郵便物・宅急便ともに転送サービスがある場合が多い |
私書箱 | 民間私書箱は転送サービスがあるところもあるが、郵便私書箱は転送サービスを行っていない(自分で取りに行く必要がある) |
バーチャルオフィスは、受け取った荷物や郵送物を自宅に転送してくれる点がとても便利ですね。
一方郵便局の私書箱は基本的に自分で郵便物を受取に行く必要があり、保管してくれるものは「郵便物」のみとなっています。
民間私書箱の場合は、転送サービスがついているところも多いようですよ。
特商法欄等のビジネス用途に利用できるか
郵送物の転送を行ってくれるバーチャルオフィスや私書箱ですが、特商法欄等のビジネス用途に利用できるのでしょうか?
結論から申し上げますと、
バーチャルオフィス | 利用可能 |
私書箱 | 利用不可 |
となっています。
バーチャルオフィスは、平成30年6月の法改正で「(特商法に記載する住所は)業務実態があればバーチャルオフィスでもOK』ということが明文化されています。
しかし私書箱の実態は『ポスト』ですので、特商法に記載するなどのビジネス用途に利用することが出来ません。
登記利用ができるか
特商法の記載には、バーチャルオフィスはOKだが私書箱はNGということがお判りいただけたかと思います。
それでは登記の利用はできるのでしょうか?
結論から申し上げますと、
バーチャルオフィス | 登記の利用可能(の場合が多い) |
私書箱 | 利用不可 |
となっています。
バーチャルオフィスは「住所」や「電話番号」が利用できるため、登記可能な運営会社も多いようです。
しかし私書箱はあくまで郵送物の保管や転送を行うサービスですので、住所や電話番号はレンタル出来ないため、登記は出来ない…となっています。
今後ビジネスの展開を考えていく方には、私書箱よりもバーチャルオフィスの方が利便性が高いと言えますね。
バーチャルオフィスと司書箱それぞれのメリット・デメリット
バーチャルオフィスと私書箱のそれそれのメリット・デメリットをご紹介します。
私書箱のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
・郵送物の保管 ・プライバシーが守られる ・最速で受け取れる ・誤配や盗難がない | ・月額費用がかかる ・郵便局の私書箱は利用条件が厳しい ・郵便局の私書箱の転送サービスは郵便物のみ ・特商法に記載出来ない ・登記住所に利用できない ・直接取りに行く必要がある |
私書箱の最大のメリットは、自宅住所を公開することなく、郵便物が最速で受け取れる…という点ですね。
一方で首都近郊の郵便局の私書箱は空きが少なく、また利用条件が厳しいためなかなか利用することが出来ない状況のようです。
- おおむね毎日、郵便物などの配達を受ける方
- 郵便私書箱を6か月以上使用する方
- 郵便物等を遅滞なく受け取ることが出来る方
郵便局の私書箱の利用条件に当てはまらない方は、民間私書箱のサービス利用を検討してみてくださいね。
バーチャルオフィスのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
・郵送物の転送・保管サービス有り ・特商法に記載可能 ・法人登記可能 ・住所や電話番号がレンタルできる ・電話の転送サービスも有り ・プライバシーが守られる ・初期費用が安い | ・月額費用がかかる ・許認可の申請が降りない場合もある ・士業利用不可 |
バーチャルオフィスのメリットは、なんといっても宅急便や転送物を受取転送してくれる点と、住所や電話番号をレンタルできる点ですね。
バーチャルオフィスで住所をレンタルすることで、自宅住所を隠したまま法人登記することもできます。
近年法人口座の開設が厳しくなっている傾向から、バーチャルオフィスでの法人口座開設も厳しいとの声も報告されているようですね。
バーチャルオフィスで法人口座を開設する際は、審査に向けて事前準備をしっかりと行う必要があります。
郵便物の受け取り代行サービスが欲しい方は私書箱がおすすめ!
特商法や登記に利用できる住所は必要なく、郵便物の受取代行サービスが欲しい方には、私書箱がオススメです。
しかし郵便局の私書箱で受け取れるのは「郵便物のみ」となっています。
宅急便などの郵送物も受け取りたい方は、民間の私書箱を利用する必要がありますよ。
ビジネスに利用できる住所が欲しい方はバーチャルオフィスがおすすめ!
一方バーチャルオフィスは「住所」や「電話番号」がレンタルできるサービス。
ですから、バーチャルオフィスは郵送物の受け取り代行だけではなく、特商法や登記にも利用したい方にオススメのサービスです。
バーチャルオフィスの中には登記サポートをしてくれる運営会社もありますので、起業初心者でも安心して利用することが出来ますね。
バーチャルオフィスは住所のみ借りられる?
バーチャルオフィスの多くは住所と電話番号、どちらもレンタルできるサービスが多いようですが、もちろん住所のみを借りられ業者も存在しています。
しかし、実際に住所だけを借りて大事な荷物が借りている住所に届てしまい郵便物受取・転送のオプションを契約していなかったので、破棄されてしまった。。。何てことになったら困りますよね。
安く住所だけ欲しい!という気持ちは分かりますが、ちゃんと必要になるであろうサービスを見極めてバーチャルオフィスを選びましょう。
無料で住所を借りれるバーチャルオフィスはある?
住所のみレンタル可能なバーチャルオフィスがあることは分かりましたが、無料で住所のみをレンタルできるバーチャルオフィスはあるのでしょうか?
残念ながら、2022年8月現在、住所のみを無料でレンタルできるバーチャルオフィスは存在していないようです。
バーチャルオフィスを利用するためには審査があるところも多く、裏を返せば、審査があるために安心安全にバーチャルオフィスが利用できるという事でもあります。
無料で住所がレンタルできてしまうと悪用されるケースが発生することが懸念されますので、バーチャルオフィスの住所が無料で提供されるのは難しいと言われています。
おすすめの格安バーチャルオフィス(住所貸し)3選!
最後に、住所貸しや荷物の受け取りサービスを検討中の方にオススメの格安バーチャルオフィスを3選ご紹介します。
バーチャルオフィス NAWABARI
都内一等地の住所のレンタルが出来、さらに郵送物の転送や電話の転送サービスもついて月額1680円(税込)で利用できる、バーチャルオフィス『NAWABARI』。
多くのバーチャルオフィスで5000円程のコストが発生する初期費用も、NAWABARIは無料となっています。
東京一等地の住所をここまで高コスパで利用できるのは、NAWABARIだけと言えます。
住所や電話番号がレンタル出来、郵送物の転送サービスもついてこのお値段は破格ですね。
法人登記サービスなどはオプション料金となりますので、ご注意ください。
バーチャルオフィスお探しの方必見!
GMOバーチャルオフィス
東京(渋谷・新宿・銀座)の一等地を、月額990円から利用できる、GMOバーチャルオフィス。
郵送物の転送サービスはオプションサービスとして、選ぶことが出来ます。
必要なサービスを選んで追加したい!という方にオススメのバーチャルオフィスです。
DMMバーチャルオフィス
東京(渋谷・銀座)・大阪(梅田)・福岡(天神)など、全国各地の一等地の住所を利用したいなら、DMMバーチャルオフィスがオススメです。
月額900円から利用することが出来、届いた郵送物の転送サービスもあります。
全国各地の一等地の住所を利用したいなら、DMMバーチャルオフィスもおすすめですよ。
料金費用を比較
最後に、おすすめした3社の料金費用を一覧でご紹介します。
NAWABARI | GMO | DMM | |
---|---|---|---|
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 |
月額費用 | 980円~ | 990円~ | 990円〜 |
住所利用 | ◯ | ◯ | ◯ |
転送サービス | 受信のみなら無料 | △ (転送サービスは月1,650円〜) |
△ (宛先不明や返品に限る) |
法人登記 | ◯ | △ (法人登記は月1,650円〜) |
△ (法人登記は月2,530円〜) |
まとめ
今回はそんなバーチャルオフィスと私書箱の違いや、住所のみ借りる方法、メリットデメリットやおすすめ格安バーチャルオフィスをご紹介しました。
特商法や法人登記など幅広いビジネスで利用したい場合は、バーチャルオフィスがオススメであることがお分かりいただけたでしょうか。
是非バーチャルオフィスのご利用をご検討ください。
バーチャルオフィスお探しの方必見!
バーチャルオフィスと私書箱の違いに関するよくある質問
一般的に、私書箱とは「郵便私書箱」と呼ばれることがほとんどです。宛先欄には「◯◯支店 私書箱 第◯◯号」と記載するだけで届けてもらえるため、自宅の住所を公開せずに利用することができます。
郵便物をスムーズに管理する方法!私設私書箱と郵便私書箱の違いとは、一つは「郵便私書箱」です。郵便局内にある小さなロッカーが私書箱となり、宛名の代わりに「○○郵便局 私書箱 第○○号」と書くだけで、郵便物はそのロッカーに届けられます。
郵便私書箱への送り先は、「〒123-4567 ○○郵便局私書箱○○号」という形式です。以下はある会社の新卒採用時のエントリーシートの宛先の例です。通常の郵便物を送る場合には住所が必要ですが、郵便私書箱へ送る場合は住所の記載は不要です。
以下の手順で郵便局の私書箱を申し込むことができます。
1. お近くの郵便局で私書箱の空き状況を確認します。
2. 私書箱の申込書類を準備し、必要事項を記入します。
3. 申込書類を郵便局に提出します。
4, 郵便局にて審査が行われます。
5. 審査が合格した場合、郵便局で私書箱の鍵を受け取ることができます。
これらの手続きを順に進めることで、郵便局の私書箱を利用する準備が整います。
郵便局が提供する郵便私書箱は無料で利用できます。
私書箱は管理が郵便局や業者によって行われ、各個人の私書箱ロッカーには鍵が付いているため、盗難の心配がありません。宛名や住所などが含まれる郵便物には個人情報も含まれており、自宅や会社の郵便受けよりもセキュリティが強化された私書箱の利用は安心です。
「私書箱保管」とは、日本郵便の追跡結果に表示されるステータスで、郵便局内にある郵便私書箱に保管中で、受取人がまだその郵便物を受け取っていないことを意味します。
「私書箱宛て」とは、郵便物や荷物の受け取りを代行する業者が提供するサービスを利用し、自身の郵便物の宛先としてその業者の建物などを指定することです。多量の郵便物が届く場合や業務専用の宛先が必要な場合、または自宅住所を宛名にしたくない場合などに便利です。私書箱宛てを利用することで、受け取りや管理が代行され、便利な方法となります。
郵便局での局留めの場合、到着日の翌日から10日間保管されます。10日間経過しても受け取られない場合は、郵便局から差出人に返送されます。
法人税法によれば、請求書を含む注文書、契約書、送り状、領収書、見積書などの証憑書類は7年間保存する必要があります。この7年間は、発行日からではなく、「事業年度の確定申告の提出期限の翌日から7年間」となりますので、ご注意ください。
局留めの場合、住所は明記されていますが、郵便物は自宅まで配送されません。一方、私書箱の場合は利用者の住所が必要ではなく、宛先に氏名、郵便局名、そして私書箱番号があれば郵便物が届きます。私書箱は個別のロッカーに郵便物が保管されるシステムです
特に賃貸物件の住所を住所貸しする場合、商業的利用の禁止条項に抵触する可能性があります。居住用の賃貸物件では一般的に商業的利用が禁止されています。もし商業利用が発覚すれば、最悪の場合、賃貸借契約が解除されるリスクがあります。
無許可で一般的な賃貸契約物件を知人や第三者に貸すことは契約違反であり、転貸借となります。また、個人や会社が許可なく有料で住所貸しサービスを提供することは法律に違反する可能性があります。
レンタルアドレスとは、実店舗として存在するスペースの住所を借りるサービスです。借りることができるのは「住所」のみであり、実際のオフィス空間を借りるわけではないことに留意する必要があります。住所貸しは一言で言えば「レンタルアドレス」と同義であり、住所の貸し出しを指します。